広告 英語学習

留学経験なし、日本で英語を学習してきた私。英文ライティングに自信が持てず悩んでいたところ、元気になった話

World of translation

英文ライティングにまつわる私の悩み

この記事は、日本に生まれて英語が好きで、自分なりにコツコツと英語を磨いてきた人に向けて書いております。

日本でのみ生活してきて、NHKラジオ講座をいくつか平行して聴き続け、大学生の時英検準1級を得て、TOEIC865をとりました。リーディングはパーフェクトでしたが、落としたのは、すべてリスニングです。

このような私は、スピーキングはもちろんのこと、英文ライティングについては、対応できるものの、確固とした自信は持てずにいました。

仕事で英訳作業、外国籍社員とのメール送受信が多いです。業務上で会って話したり、オンラインセッションを開くこともあります。しかしスピーキングには自信があるとは言えないので、毎回がっつり原稿・想定問答集を用意しております。

今回は英文ライティングの話ですね。私は常にライティング・英訳の精度を上げたいと思っていますが、どうあがいても、ネイティブの感覚は分からないわけです。いつも若干の不安を感じつつ、仕事をこなしていました。特に、専門分野にまつわるテクニカルな文章の英訳には非常に気を使っています。

DeepLの罠

英訳に関しては、DeepL(ディープエル)が発表され、本当に感謝しております。私のようにネイティブでない人が、たぶん相当な数、時間短縮の下訳として使っているのではないでしょうか。

しかし。DeepLは実に素晴らしいのですけれども、100%信頼して使える訳ではないのです。もとの日本語を、あらかじめ主語・述語・目的語がくっきりはっきりした文章に加工しておかなければ、適切な英訳は生成されません。スペイン語訳もそうでした。

もとの日本語が回りくどかったり曖昧であったならば、恐ろしいことに、全く逆の意味の英訳すら生成されることがあります。本当に、注意が必要です。

それは、私のように、英語に携わる仕事についていらっしゃる方々はよく理解していることだろうと思います。(いきなり使えるレベルのものが出てきたりもしますが)

中山 裕木子先生のブログとの出会い

そういうわけでDeepLに全面的に頼るわけにもいかず、私は、もっと自信を持ちたいと思っていました。読んだ人に理解してもらえる英訳を自力で提供できるようになりたいな、と思い続けていました。モヤモヤな日々……。

ある日のことです。職場で英訳しながら、インターネットを用いて確認作業をしていました。「推定」にまつわる表現の英訳で迷っていたとき、ついに、中山 裕木子先生の次の記事にたどりついたのでした。

『連載:3つのC(正確・明確・簡潔)による日英技術翻訳』の第17回「推定される」を表す各種表現

この記事を読んで、あまりのわかりやすさに、一瞬にして心を鷲掴みにされました。しかも紹介してくださる表現のバリエーションが豊富。「推定・推測」と一口に言っても、その文脈によって表現の仕方がいくつもあるのですね。

ありがたいのは、「日本人がやりがちな、英訳のしかた」の説明から入っているところ。日本で英語教育を受けてきた者が書きがちな表現が、ネイティブにとっては非常に不明瞭になってしまうことを説明してくれています。

「あああ!!それでは、どうしたらよいのですか?!」

という気持ちで私は読み進みました。

わかりやすく伝わりやすい英訳を作るための意識改革

『連載:3つのC(正確・明確・簡潔)による日英技術翻訳』

には、第1~21回の記事があります。3つのCとは、Correct, Clear, Conciseです。

英文ライティングについて自信が持てないでいる人は、是非、全ての回を読んでみて欲しい、と心の底から思います。これをすべて無料で読めるのは、なんと素晴らしいことでしょう!

読む人によって、発見するものはそれぞれ異なるのではないかと思いますよ。

さて、ここで、突然

「"一般的"を英訳する場合、あなたは自動的に"generally"を選んでいませんか?」

と聞かれたら、あなたは

「え、"一般的"といえばgenerallyだよね」

と思うのではないでしょうか。

では、ここで中山先生の記事

第1回【「一般的」をgenerally/generalと訳すか】

をぜひお読みになってください!自分の中の固定観念がガラガラとくずれていくことでしょう。

そして、なんだかワクワクを感じる人もいるかもしれません。

私はそうでした。

それは、中山先生の記事の内容が、日本で受ける英語教育では耳にしたことのないものだったからです。

中山先生の信念は、つねに「3つのC」にあります。英訳の時のみならず、日本語の文章も非常にスッキリしていて、とても読みやすく、わかりやすい。

そして、すべての文章から、熱意のようなものが立ち昇ってくるのです。英語学習するすべての人びとに、わかりやすい英語の組み立て方を伝えたい、英訳の楽しさを感じて欲しい、という熱い想いを感じます。

「3つのC」Correct, Clear, Concise

学生時代から高い英語力を持っておられた中山先生でも(英検1級、TOEIC満点)、特許翻訳会社に勤務している時は、自分の英訳に自信が持てずに苦しんでいたそうです。そんな時に、テクニカルライティング、技術英語の世界との出会いがありました。

その世界でのルールは、「受動態は使わず能動態で書く」「難しい英単語は使わない」という、「読み手に伝えるために書く」ことでした。テクニカルライティングの3Cを常に意識して翻訳することで、中山先生のライティング力は飛躍し、驚くほど相手に伝わるようになったそうです。

中山先生の著作

中山先生の著作は2023年6月現在10冊ほど出版されています。そのうち、私は4冊入手しました。

そのうちの1冊です。(大雨の時に持ち歩いていてヨレヨレになってしまいました)

現代新書302ぺージ、ぎっしりずっしりの内容です。たくさんの例文のほか、コラムも充実、スピーキングのノウハウも収録されています。(中山先生は2015年にTED TALKS×Kyoto Universityにも出演しています!)読むだけでも学びがありますが、人間というのは反復しないと忘れてしまう生き物ですので、できれば掲載されている英文を音読すると、じわじわと身体にしみこんで3C英語脳にちかづけるように思います。

読むたび、「はじめに」「おわりに」の文章に深く感動するのです。

私のように日本で育ち英語を学んでいる者は、海外生活が長く英語が堪能な人の英語を目指してたどりつけず、そこでがっくりと膝をついてしまいがち。

しかし、中山先生は、そんな日本人が目指すべき英語力をこう定義づけています。

目指す英語を「非ネイティブによる、世界の非ネイティブにも伝わる英語」と定めます。英語ネイティブだけでなく世界中の非ネイティブにも伝わりやすく、かつ品位の高い英語、正しく平易に伝わる英語を目指します。伝えるべきことをゆっくりでよいので、しっかりと伝えることです。それはまさに国際語としての英語です。(「シンプルな英語」p.299 「おわりに」(講談社現代新書, 2019刊行)より引用)

ほかの著作についても、また別の機会に触れたいと思います。

エンディング この記事は、日本で、英語が大好きでコツコツ学んできたけれども、自分の英文ライティングに自信が持てない人のために書きました。

私は、中山先生の文章、著作と出会えて、大変に嬉しく幸せです。目の前に、青い空が広がる感じというのでしょうか。

私と同じようなモヤモヤをかかえている方がいらっしゃいましたら、ぜひ、まずは

中山先生『連載:3つのC(正確・明確・簡潔)による日英技術翻訳』第1~21回の記事

を読んでみてください。そして、先生のブログを読むことで、先生が日頃心掛けていることや、日々のできごと、先生の授業を受けた生徒さんたちからのフィードバックも読めます。

次に、先生の著作を読んでみるとよいかなと思います。たとえば、お仕事で技術系、マニュアル作成の英訳をするかたには特に役立つ内容ではないかと思います。あなたの英文ライティング力を高めるために、ぜひ、中山 裕木子先生の発想とノウハウを、取り入れてみてください。

いきなり中山先生の本をまなぶのは自信がないかも……というかたは、

英語添削

のサービスを受けてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

-英語学習