広告 生活

毎日の仕事でミスをおこさないための工夫(その2)

reduce mistakes

宇都出雅巳先生の著書「図解:仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方」(2019年)によると、仕事のミスは次の4つのタイプに分かれるそうです。

1)メモリーミス:

   頼まれごとを忘れる、さっきまで覚えていた用事を忘れる、書類をどこに置いたか忘れる、人の顔と名前が覚えられない、会社の大事な数字を覚えていないなど

2)アテンションミス:

   文章の誤字脱字、メール送信先の誤り、数字の桁間違え、注意散漫で仕事が進まないなど

3)コミュニケーションミス:

   理解したつもりが勘違い、説明したつもりが説明不足、相手が気分を害してしまった、こちらの思いが伝わらないなど

4)ジャッジメントミス:

   自己判断によるミス、勘で動いたことによるミス、思い込みによるミス、惰性や習慣によるミスなど

私は、断然(2)のアテンションミスを起こす人間

アテンションミスを頻発する人は次のような人である、と宇都出先生は書いています。

脳のワーキングメモリに余裕がなく、注意(アテンション)を浪費している人

ここは潔く、自分がそのタイプであることを認めました。

ワーキングメモリとはなにか

コンピュータでいえば「長期記憶」にあたるものがハードディスク、ワーキングメモリがRAM(メモリ)です。ワーキングメモリは「すぐに」「明確に」記憶してくれるが、容量がとても小さい。新しい情報が記憶されると、古いものがはじき出されて忘れられていく。

ワーキングメモリを増やせるか?

大変残念ですが、ワーキングメモリは訓練して増やすことはできないそうです。

ワーキングメモリの源は、「注意(アテンション)」

「アテンション」は、いわば情報をつかむことのできる「腕」であり、ワーキングメモリでの記憶とは、情報がその腕につかまれている状態、と宇都出先生は説明しています。

そしてその「腕」は、4-7本ほどしかない。その状態を、とてもわかりやすく説明してくれた図がこの本には載っています。

ワーキングメモリは増設できないため、ミスを減らすためには、「ワーキングメモリへの負荷を減らす」ことが重要。

その助けとなる行動は次の通り:

  • ワーキングメモリから不要な情報を出す

   メモにして書き出す

   書きながら考える→頭の外で考える

  • ワーキングメモリに不要な情報を入れない

   集中したいときは、ネット、スマホから離れる

   机の上、部屋をかたづける(ものを整理する・捨てる)

  • ワーキングメモリを使う量を減らす

   無意識でできるようになるまで繰り返す

   知識を蓄える(新しい情報がすぐに結びつく記憶を増やす)

ミスを防ぐための心構えがまとまった

まずは自分がワーキングメモリに余裕がなく、アテンション浪費型だということを受け容れ、腹落ちさせました。その個性に対して嘆いてみても何もはじまりません。

私のワーキングメモリは、少ない。

だから、とにかく、ワーキングメモリへ負担をかけないようにします。

みなさんも、仕事をする中で、一年・一か月・一週間のスパンでとらえた場合、それぞれに重要な締め切りがあると思います。

それを自分の記憶だけを頼りに進めると非常に疲れる。(この「疲れ」を感じている時が危険)

そのため、自分を疲れさせる事柄を頭の中にとどめておかず、とにかく外へ外へと出すことにしました。

私がワーキングメモリへの負荷を減らすために始めたこと

 

カレンダーの活用

私の場合は、A3横型の、一日のマス目が大きくて、たくさん書き込めるものを用意しました。

そこへ、一年の中で大きな業務の締め切りを書き込んでしまいました。(たとえば一年間に2回ある会計決算の〆切日。その時に忘れてはいけない事柄)その〆切から逆算して、「この日までにこの業務を終わらせる目標日」を設定して(多少前後してもよい余裕を持たせる)、これも書き込みました。

   これだけで、ずいぶん気が楽になりました。

 

付箋の活用

私には、毎月どこかの日に〆切がくる業務が複数あります。それらを、付箋に書き出し、カレンダーに貼るようにしました。

この付箋は、当月のそのタスクを終わらせたらその都度、翌月の〆切日に貼ります。どんどん、移動させていくわけです。

翌月のカレンダーに貼りかえるときは、一つのタスクを無事終えた達成感を得られますし、とりあえずもう今月はその業務のことを忘れていられるので、楽な気持ちになれます。

この、気持ちが解放される瞬間が、ワーキングメモリに余裕が生まれる瞬間なのかもしれません。

 

メモの活用

わざわざ市販品を購入する必要はありません。裏紙でかまいません。

私の場合は、A4サイズを半分に切った紙を、ダブルクリップでとめただけのものです。

これに、毎朝、「今日、これはやろう」というものを書き出します。いわゆる
To Doリストですね。

私はリストのそれぞれの頭に□(四角)を描いています。そして、各業務を終えたら、そのボックスを塗りつぶしています。その時が実に気持ちがいいです()

 

この毎朝のTo Do リスト作成のよいところは、何か突発的な仕事が発生して時間をとられ、リスト上のすべてのことがこなせない状況になってきた場合、「リストを見ながら優先順位をつけられる」ところです。

この、「見ながら」がポイントですね。

メモに書き出さず、頭のなかで「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、でも残りの時間が少なくなってきた、さあ、どれから片づける?」と考える状況を想像してみてください。それだけで疲れてしまうことがわかるでしょう。目の前にならんでいるメモがあれば、ゲーム感覚で淡々と優先順位をつけられます。ほかの人にヘルプを求める時の説明などもしやすいです。

たいへんオススメです。

  

仕事でミスを重ねて悩んでいるかたへ

まずはご自分がどのタイプなのかを知ることが第一歩だと思います。

今回紹介した、宇都出先生の本を参考に、自分のタイプを知ってください。これまで自分がおこなってきたミスについて、紙にかいて、それがどのパターンに当てはまるか、考えてみましょう。

ご自分で判断できない場合は、気兼ねなく、素直にお話できる相手に手伝ってもらって、自分のタイプを見つけていくとよいのではないかと考えます。

負担なく、ミスをなくす対策は人それぞれだと思います。毎日を楽しく過ごせるように、工夫してみましょう!

 

-生活