大学病院から転院していた療養型病院に母を転院させてから数か月後、職場にその電話はかかってきました。
「こういう文言でつたえてくるんだなぁ」
と思いました。
これから向かいます、と伝えたあと、契約していた葬儀会社の担当者さんと、こどもたちに連絡をしました。(こうして書いていると冷血な感じですが、さすがに泣いていました…)
私が最初に病院に到着。コロナ禍だったことで、それまで母へのお見舞いは一切かなわなかったのですが、呼吸が止まった、ということで私も看護師さんのように体中覆うカバーをつけて、息を引き取った母の病室へ行きました。
久しぶりに会う母は、土気色の顔と冷たい手で、その手を握って私は泣きました。
その後、医師がきて、私の前で死亡確認。 「そうかー、この時点で亡くなったことになるから、病院から、亡くなりました、という電話は来ないんだな」とわかりました
身体をきよめてくれる時間があり、そのあいだに子供たちが到着。
呼ばれると、病院のかたが母をきれいにしてくれて安置所に移してくださっていました。
印象に残っていたのは、がっくりと、母の顎が落ち、くちがパッカリ空いていていたことです。人間って、寝ているときに口元がとじているのは生きているからなんだな、と痛感した瞬間でした。
安置所に病院スタッフが数人いて、母の亡骸に
「背の高いかただったのねえ」
「彫りが深くてねえ」
などと声をかけてくださったのが、遠い親戚の声のようでなんだか嬉しかったです。
その後、母の亡骸を葬儀場スタッフが迎えにきてくれて、私たちは病院をあとにしました。
療養型病院に転院した時点であと数ヶ月、とわかっていましたので、葬儀会社を探しておいたのはよかったと本当に思っています。
人が亡くなると、病院としてはすぐ出ていってもらわないと困りますので、そこで葬儀会社の用意がなければ病院とつながりのある業者を紹介されるそうです。そうなると、もうそちらの勢いで費用は決められてしまうことが多いようです。あらかじめ、信用のおける葬儀会社を見つけ、費用や内容など納得のいく打ち合わせをしておくことは本当に大事です。
